FIFA会長汚職容疑から見る英語

FIFAの汚職問題で何人かが逮捕され落ち着いたかと思ったら、今度はブラッター会長も処分の可能性が出てきました。

ということでおなじみCNNの記事を使って、ニュース英語を読みましょう。

Sepp Blatter: Swiss open criminal proceedings

Sepp Blatter’s tenure as FIFA president suffered a new blow after the Swiss attorney general opened an investigation targeting him on “suspicion of criminal mismanagement.”
CNNより

タイトル

criminal は犯罪のという形容詞です。proceeding は何かの手続きのような意味ですが、ここではcriminal proceedings で事情聴取や捜査です。

さて問題は Swiss と open です。Swiss が主語なら open は s が付いて opens になりそうですが原型のままです。

Swiss も open も形容詞という可能性も文法的にはありますが、それだと意味は「スイスの公開事情聴取」という意味になり、若干意味不明です。

実は Police open criminal proceedings. というのはよく使われる表現で、今回は Swiss (someone) open criminal proceedings. の someone が省略されたと考えると自然だと思います。事情聴取するのは警察や検察ですね。

「そんなのわからない!」と思うかもしれませんが、例えば Japanese people wear Kimono. の people を省略して Japanese wear Kimono. でも問題ないですよね。

タイトルの訳は「ゼップ・ブラッター氏 スイス検察が事情聴取開始」等となります。

本文

一文が長いので区切りましょう。

Sepp Blatter’s tenure / as FIFA president / suffered a new blow / after the Swiss attorney general opened an investigation / targeting him / on “suspicion of criminal mismanagement.”

Sepp Blatter’s tenure

tenure は在職期間や任期です。「ゼップ・ブラッター氏の任期が」

as FIFA president

「FIFA 会長としての」で、前の任期の事を修飾しています。

suffered a new blow

suffer は〜に苦しむ、blow は打撃です。suffer a blow で打撃を受けるですね。全体としては「新たに打撃を受けた」です。ここまでは、「会長の地位が危うくなった」ということですね。

after the Swiss attorney general opened an investigation

attorney は検事、attorney general は検事総長ですね。investigation は取り調べや調査です。「スイスの検事総長が取り調べを開始した後で」

targeting him

「彼を対象とした」ということで、前の investigation 取り調べを修飾します。

on “suspicion of criminal mismanagement.”

suspicion は容疑。mismanagement 間違った管理、不正です。「犯罪的不正の疑いについて」ということですね。

全体で

全体ではこのようになります。あえて正しい日本語の語順にはせず英語の語順でならべます。。

「ゼップ・ブラッター氏の任期が」「FIFA 会長としての」「新たに打撃を受けた」「スイスの検事総長が取り調べを開始した後で」「彼を対象とした」「犯罪的不正の疑いについて」

いかがでしょうか。ちょっとずつでも、英字新聞が読めるようになると楽しいですね。